English

生物

アクメラ・パニクラタ(在来センニチモドキ類)

Acmella paniculata / Acmella paniculata

アクメラ・パニクラタ(在来センニチモドキ類)は、タイ在来で同国に最も広く分布する Acmella 種。北タイで野生の葉物野菜として食され、A. oleracea 名義で登録されたタイの利用記録の多くが実際に指す種である可能性が高い。

写真で見る

暗い背景の中、卵形の緑の葉が茂った枝先に、米粒よりやや大きい淡黄緑色の円錐形の花が4〜5個、細い柄の先についている。

アクメラ・パニクラタ(Acmella paniculata)の枝先。卵形の対生葉の間から、小さな円錐形の淡黄緑色の頭花が複数、蕾を含めて伸びている。原典ページは学術種名を命名者表記付きで記載している。

写っているもの: Acmella paniculata (Wall. ex DC) R. K. Jensen部位・状態: 地上部の枝先。卵形の葉と、複数の小さな淡黄緑色の円錐形頭花(一部はまだ蕾)が付いた状態

写真: Dinesh Valke (Thane, India)/ CC BY-SA 2.0/ 原画像/ 台帳の原画像

写真の範囲と来歴

被写体の確認: 原典の記載による同定。原典ページは学術種名 Acmella paniculata (Wall. ex DC) R. K. Jensen を命名者表記付きで記載している。専門家による再同定は行っていない。

掲載画像: Wikimedia Commons の1920px版。苦味研究所では切り抜き・色調変更なし。 表示用には幅1200px上限のWebPを配信し、台帳の原画像は上のリンクから確認できます。

説明を読む ↓

生物 / organism-acmella-paniculata

このページの内容(7 節)
  1. 説明
  2. この説明の根拠(3)
  3. 主題ハブ
  4. 関連をたどる
  5. 関連項目(10)
  6. 組成・含有(1)
  7. 加工・調理でどう変わる(2)
↑

苦味を読む

アクメラ・パニクラタ(Acmella paniculata)は、タイに自生する在来2種のAcmellaのうちもっとも広く分布するキク科の植物である。この種にまつわるタイの記録が挙げる味は苦味ではなく、ピリッとした刺激感(パンジェント)である。タイの植物化学・民族植物学の文献の多くはAcmella oleraceaやSpilanthes acmellaという名でこの仲間の利用を記録してきたが、分類学的な見直しによれば、そうした記録の80%近くは、この在来種A. paniculataを指していた可能性があるという。

タイ北部チェンマイ県メーチェム郡のカレン族とラワ族の村では、この植物は野生の葉物野菜として食べられている。地上部をチリペーストとともに生のまま、または加熱して食べ、根はカレンの人々によって歯痛を治すために噛まれる、と調査の種の一覧表(Table 1)に記録されている。現地名はカレン語でホー・テ・ミー、ラワ語でトゥ・プレイと記録されており、この調査はチェンマイ県メーチェーム郡のカレンとラワの村落を対象にしたもので、他の民族集団や他県での利用まで確かめたものではない。この調査は野生葉菜の栄養分析を伴う民族植物学的インベントリーで、歯痛に噛むというのはその一覧表の用途欄の記録である。

ラワ族とタイ・ユアン族の共同体では、野菜のピリ辛スープに加え、刺激的な風味と柑橘・スパイス・土のような香りを添える薬味としても使われてきたと、民族植物学の総説はまとめている。ここでも味の記述は苦味ではなく刺激感であり、もとになった一次記録は総説の中では特定されておらず、種の同定そのものに分類学的な不確かさが残ることも合わせて留意したい。

この説明の根拠

  1. Taxonomy and ethnobotany of Acmella (Asteraceae) in Thailand

    Panyadee P; Inta A / 2022 / 学術論文 / 全文確認

    この本文で確認した範囲: 利用記録の80%近くがA. paniculataを指す可能性を本文で確認

  2. Culinary and medicinal wonders of the wild: An ethnobotanical review of native herbs and spices in Thailand

    Inta A et al. / 2025 / レビュー論文 / 全文確認

    この本文で確認した範囲: 味の記述が苦味でなく刺激感である点を本文で確認/ラワ・タイユアンでの辛いスープへの利用を本文で確認

  3. Nutrient and Mineral Compositions of Wild Leafy Vegetables of the Karen and Lawa Communities in Thailand

    Punchay K; Inta A; Tiansawat P; Balslev H; Wangpakapattanawong P / 2020 / 学術論文 / 全文確認

    この本文で確認した範囲: カレン・ラワ2村ずつでの食用と、薬としての用いられ方の記録を本文で確認

関連をたどる

キバナオランダセンニチ →記録はしばしばと混同されて…→ アクメラ・パニクラタ(在来センニチモドキ類)

構造化された主張 — 節を開くと、主張ごとの確度・根拠・限界が読めます

組成・含有(1)

キバナオランダセンニチの記録はしばしばアクメラ・パニクラタ(在来センニチモドキ類)と混同されている支持あり

範囲: タイの民族植物学・植物化学文献。タイにおける Acmella の分類学的再検討(6種。在来2種、導入4種)

107 資料のうち 44 資料に 88 件の利用の記録があり、A. oleracea の名が 49 件、S. acmella の名が約 27% を占めた。著者は、これらが在来で最も広く分布する A. paniculata を指していた可能性を挙げるが、標本が無く確証は無いと書く。
限界: 記録を一括して A. paniculata に読み替える根拠にはならない。「一つの民族種」は民俗の呼び方の扱いで、分類上の同じ種を意味しない。
出典: Taxonomy and ethnobotany of Acmella (Asteraceae) in Thailand(Panyadee P; Inta A, 2022)・全文確認
データを表示organism-acmella —is_often_conflated_in_records_with→ organism-acmella-paniculata
claim: clm-acmella-thai-records-paniculata / type: taxonomy / 更新: 2026-08-30

加工・調理でどう変わる(2)

アクメラ・パニクラタ(在来センニチモドキ類)は次の形で食べられている: 野生の葉物野菜: 地上部をチリペーストとともに生食、または加熱調理。根は歯痛を治すために噛むと一覧表に記録(カレン)支持あり

範囲: タイ北部チェンマイ県メーチェーム郡のカレンおよびラワの村落

注記: 記録された民族名: Hor te mi(カレン)、Tu plei(ラワ)。同定されていないチェンマイの青菜を、地域で実際に食されている在来 Acmella と比較する基礎となる。

種の一覧表は A. paniculata を民俗名 Hor te mi(カレン族)と Tu plei(ラワ族)とともに記録し、用途を "Aerial parts eaten raw with chili paste or cooked (K, L). Roots chewed to treat toothache (K)." としている。
限界: 一郡内の4村であり、他の民族集団(例: リス族)や他県の調査ではない。
出典: Nutrient and Mineral Compositions of Wild Leafy Vegetables of the Karen and Lawa Communities in Thailand(Punchay K; Inta A; Tiansawat P; Balslev H; Wangpakapattanawong P, 2020)・全文確認
データを表示organism-acmella-paniculata —is_eaten_as→ (上の主張の文)
claim: clm-acmella-paniculata-karen-lawa-food / type: culinary / 更新: 2026-08-30
アクメラ・パニクラタ(在来センニチモドキ類)は次に使われる: 野菜の辛いスープ。刺激的な風味で料理を引き立てるために葉を加える支持あり

範囲: タイ北部のラワおよびタイ・ユワンの共同体

注記: タイ北部でスープの文脈における Acmella 利用として見つかった初の査読済み記録。総説中の官能記述語は苦味でなく刺激感(pungent)。

レビューは A. paniculata(キク科)を、利用部位は葉、味は pungent、香りは citrus/spicy/earthy、用途は辛い野菜スープに刺激的な風味を添えることとし、Lawa とタイ・ユアンの集団に帰して収載する。
限界: レビューレベルの編纂。基礎となる一次記録はここでは特定されず、Panyadee 2022 によればタイの Acmella 記録の種同定には分類学的な不確実性がある。
データを表示organism-acmella-paniculata —is_used_in→ (上の主張の文)
claim: clm-acmella-paniculata-soup-flavoring / type: culinary / 更新: 2026-08-30

↑ このページの上へ ・ ← 図鑑(生物)へ戻る