化合物
カプサイシン
capsaicin
カプサイシンは、トウガラシを熱く感じさせる代表的なバニロイド。舌の基本味としての苦味ではなく、主にTRPV1を介して熱さや痛みに近い刺激を生む化学感覚である。
化合物 / compound-capsaicin
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舌背前部の片側にカプサイシンを高濃度(33 ppm/109 µM)または低濃度(1.5 ppm/4.9 µM)で前処置し、対側の未処置部位と比較した実験では、有意な割合の被験者が未処置側のキニーネ苦味・スクロース甘味・グルタミン酸うま味をより強く評定し、塩味・酸味には差がなかった。カプサイシンによる灼熱感が消えるまで15分の休止を挟むと、この左右差は消失したことが抄録の範囲で報告されている。
舌先端の左右2 cmの位置に刺激対を提示し知覚的類似性を評定させた実験では、多次元尺度構成法とクラスタ分析によって、カプサイシンが硫酸キニーネ(苦味)に最も近く同じクラスタに分類され、スクロース・クエン酸・NaClとは別のクラスタに分かれたことが抄録の範囲で報告されている。苦味とカプサイシンの灼熱感は異なる感覚経路で伝えられるが、この結果は両者が知覚的には類似することを示唆する。
辛味と基本味の相互作用に関する総説は、甘味や苦味がカプサイシンやピペリンによる口腔内の灼熱感を緩和すると整理し、苦味物質は他の基本味と比べカプサイシンの知覚への緩和効果が最も小さいとも記している。同総説はまた、カプサイシンの濃度を高めるほど共存する苦味刺激への抑制効果が強まるとも記しているが、いずれも総説が引く先行研究にもとづく記述で、引用元の研究そのものは確認していない。
この説明の根拠
Taste Suppression Following Lingual Capsaicin Pre-treatment in Humans
この本文で確認した範囲: 片側前処置による苦味等の抑制と休止後の消失を使用
この本文で確認した範囲: MDS・クラスタ解析でのカプサイシンと苦味の近接性を使用/苦味刺激と同一クラスタに分類された結果を使用
Pungency Perception and the Interaction with Basic Taste Sensations: An Overview
この本文で確認した範囲: 苦味など基本味がカプサイシンの灼熱感を緩和する総説記述を使用/カプサイシン濃度依存的な苦味抑制効果の総説記述を使用
構造化された主張 — 節を開くと、主張ごとの確度・根拠・限界が読めます
感覚(5)
範囲: 層: 溶液。ヒトの舌背前半部の片側にカプサイシンを前処置(高濃度33 ppm/109 µM、低濃度1.5 ppm/4.9 µM)し、対側と比較。5刺激(スクロース・NaCl・キニーネ・グルタミン酸ナトリウム・クエン酸)を両側に塗布し2件強制選択と強度評定で比較。
注記: 有意な割合の被験者が非処置側のキニーネ苦味・スクロース甘味・グルタミン酸うま味をより強いと評定した。塩味・酸味は両側で差がなかった。15分の休止(カプサイシンの灼熱感消失・脱感作)を挟むと両側差は消失した。
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compound-capsaicin —can_decrease→ sensation-bitter範囲: 層: 溶液。実験2、刺激対を舌先端の左右2 cm離れた位置に提示し知覚的類似性/非類似性を直接評定。
注記: 著者は、苦味と灼熱感が異なる感覚経路でありながら質的に類似するのは、有害な可能性のある刺激を知らせる共通機能を反映するためではないかと考察している(解釈段落であり実験結果そのものではない)。
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compound-capsaicin —is_not_perceptually_interchangeable_with→ (上の主張の文)範囲: 層: 溶液。実験2、刺激対を舌先端の左右2 cm離れた位置に提示し知覚的類似性/非類似性を直接評定。
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compound-capsaicin —is_correlated_with→ compound-quinine範囲: 層: 文献。辛味刺激と基本味(甘味・酸味・塩味・苦味・うま味)の相互作用に関する総説。
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compound-capsaicin —has_perceived_bitterness_affected_by→ sensation-bitter範囲: 層: 文献。辛味刺激と基本味(甘味・酸味・塩味・苦味・うま味)の相互作用に関する総説。
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compound-capsaicin —can_decrease→ sensation-bitter