下処理帳 — 苦味を引く側。この帳面は苦味だけを見る
ほうじ茶の下処理帳
ほうじ茶(図鑑の項目)の下処理を方法ごとに並べ、苦味が動いたかどうかを根拠つきで判定します。 アク・えぐみ・渋味は別の目的として注記し、毒性や安全のための理由は書きません。
このページの内容(4 節)
判定の一覧
| 方法 | 判定 |
|---|---|
| 焙煎・焼く | 減る |
| 焙煎・焼く | 減る |
読み比べて分かったこと
ほうじ茶の 2 行は同じ試験の成分の測定で、並べると、焙煎で減る速さが成分によって大きく違うことが分かります。カフェインは浅炒りではほとんど減らず、深炒りでも 6〜13% 減にとどまりました。これに対してガレート型カテキンのエピガロカテキンガレートは、一番茶で荒茶の 20.38 から深炒りの 1.18 mg まで、刈番茶では 0.00 まで下がり、エピカテキンガレートも同じ向きに減っていました。焙煎でカフェインはほぼ残り、ガレート型カテキンは大きく減る、という並びです。
どこまで言えるかというと、この資料は成分量を測っただけで、ほうじ茶の苦味を人が評価してはいません。ガレート型カテキンが大きく減り、カフェインがほぼ残るとき、飲んで感じる苦味がどれだけ変わるのかは、この資料からは言えません。また高知県産の茶の単年度の試験で、各条件 1 点の分析、反復数の記載もありません。焙煎を深めると苦味が弱まると言うには、同じ茶葉で焙煎の程度を変えた液を人が評価した資料が要ります。
この節の根拠(1)
- 焙煎程度とほうじ茶の品質 — 高知県農業技術センター茶業試験場 / / 全文確認
この節で確認した範囲: 焙煎の程度とカフェインの減り方(全文)/焙煎の程度とガレート型カテキンの減り方(全文)/官能評価との対応が無く単年度の試験という限界(全文)/各条件1点の分析で反復の記載が無いという限界(全文)
減る
焙煎・焼く減る食品
条件: 浅炒りでは各茶期ともほとんど減少なし(一番茶2.61mg/100ml、荒茶比101%)。深炒りでは一番茶2.43(荒茶比94%)・刈番茶2.17(荒茶比87%)と6〜13%減少した。
焙煎を深めるほどカフェインが減り、深炒りでは6〜13%減少した。狙う相手: カフェイン
範囲: 高知県農業技術センター茶業試験場、2014年、一番茶・刈番茶の荒茶を用いた浅炒り・深炒りほうじ茶(自動連続式ほうじ茶機による2回焙煎)。
注記: HPLC(Shimadzu製)による直接定量。
データを表示
process-hojicha-roasting —reduces→ compound-caffeine焙煎・焼く減る食品
条件: エピガロカテキンガレートは一番茶で荒茶20.38→浅炒6.29→中炒3.15→深炒1.18(茶液100ml当たりmg)、エピカテキンガレートも一番茶で3.50→1.88→1.25→0.53と、焙煎程度を深めるほど単調に減少した(刈番茶・二番茶も同傾向)。
焙煎を深めるほど、苦味受容体TAS2R39を活性化するガレート型カテキン(EGCG・ECG)の量が減った(この資料は成分量の測定のみで、知覚苦味そのものの官能評価は行われていない)。狙う相手: エピガロカテキンガレート(EGCG)
注記: エピガロカテキンガレートとエピカテキンガレートは、この研究所の既存資産ではヒト苦味受容体TAS2R39を活性化するガレート型カテキンとして記録されている成分である。ただしこの高知県の資料は成分量のみを測定しており、焙煎による成分減少が苦味知覚の変化にどう対応するかはこの資料からは確認できない。
データを表示
process-hojicha-roasting —reduces→ compound-egcg