下処理帳 — 苦味を引く側。この帳面は苦味だけを見る

芽キャベツの下処理帳

芽キャベツ(図鑑の項目)の下処理を方法ごとに並べ、苦味が動いたかどうかを根拠つきで判定します。 アク・えぐみ・渋味は別の目的として注記し、毒性や安全のための理由は書きません。

このページの内容(5 節)
  1. 判定の一覧(2)
  2. 読み比べて分かったこと
  3. 減る(1)
  4. 変わらない(1)
  5. 関連
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判定の一覧

方法判定
塩・塩類を加える(調味)減る
塩・塩類を加える(調味)変わらない

読み比べて分かったこと

芽キャベツでは、塩味のものを加える下処理が別々の研究で試され、結果は分かれて見えます。冷凍品の芽キャベツに1.33 Mの酢酸ナトリウム液を0.5 mL吹きかけた試験では、成人37名の評価で苦味が下がり、好みも上がる傾向(p=.07)でした。食塩を加えた別の研究では、苦味と好みの評点の平均は変わりませんでした(いずれもp>0.3)。ただし、この結果どうしは同じ物差しで並べられません。酢酸ナトリウムの試験の中でも、ナトリウムの量は酢酸ナトリウムで15 mg、比べた食塩水で0.4 mgと大きく違い、塩の種類の違いとナトリウムの量の違いを分けられないからです。

食塩の研究では、平均の下に個人差がありました。何も加えないときに苦味を強く感じた人ほど、食塩を加えたあとの苦味の下がり幅が大きく、何も加えないものを嫌っていた人ほど好みの上がり幅が大きかったのです。平均で変わらないことは、誰にとっても変わらないことを意味しません。どちらの主張もまだ予備的で、食塩の研究は要旨までしか確かめておらず、酢酸ナトリウムの試験も調理や解凍の条件が書かれていません。言えるのは、芽キャベツの苦味が塩味の添加で下がるかどうかは、加える物と食べる人によって分かれうるというところまでです。

この節の根拠(2)
  1. Masking Vegetable Bitterness to Improve Palatability Depends on Vegetable Type and Taste Phenotype — Sharafi M; Hayes JE; Duffy VB / 2013 / 全文確認
    この節で確認した範囲: 酢酸ナトリウムの噴霧で苦味が下がった条件とナトリウム量の差(全文)/試料の調理・解凍の条件が書かれていないこと(全文)
  2. Sodium Chloride Suppresses Vegetable Bitterness Only When Plain Vegetables Are Perceived as Highly Bitter — Wilkie LM; Capaldi Phillips ED; Wadhera D / 2014 / 抄録確認
    この節で確認した範囲: 食塩添加で苦味と好みの平均が変わらなかったこと(要旨まで)/無添加で苦味を強く感じた人ほど食塩で下がった個人差(要旨まで)

減る

塩・塩類を加える(調味)減る食品

条件: 酢酸ナトリウムを加える

酢酸ナトリウムの添加で苦味が低減し、好み評点を高める傾向も見られた。

芽キャベツの知覚苦味を抑えるもの: 酢酸ナトリウムの添加はすべての供試野菜(アスパラガス・芽キャベツ・ケール)で苦味を低減し、芽キャベツについては好みの評点を高める傾向も見られた。予備的

範囲: 層: 食品。同上の実験室試験。

注記: 2026-10-21 に全文で確かめた。

1.33 M の酢酸ナトリウム液を 0.5 mL 噴霧すると、3 野菜で苦味が下がり、芽キャベツの好みは上がる傾向(p=.07)だった。
限界: ナトリウムの量は酢酸ナトリウムで 15 mg、32 mM の NaCl で 0.4 mg と等しくない。全 PROP 群に一般化できない。好みの評点の尺度は原典内で不整合がある(方法は強度と好みを 0〜100 の gLMS と書くが、表 1 の試食の好みは −95〜39 など負の値を含む)。試食の好みの尺度範囲は確定できない。
データを表示ingredient-brussels-sprouts —has_perceived_bitterness_suppressed_by→ (上の主張の文)
claim: clm-w68a-brusselssprouts-sodium-acetate-reduces-and-liking / type: sensory / 更新: 2026-09-06

変わらない

塩・塩類を加える(調味)変わらない食品

条件: 食塩(NaCl)を振りかける・加える

平均的には苦味・好みの評点は変わらなかった(p>0.3)。ただし無添加時に苦味を強く感じていた人ほど、食塩添加後の苦味低下幅が大きいという個人差があった。

芽キャベツの知覚苦味を変えなかった処理: 芽キャベツとカリフラワーを対象にした実験で、食塩(NaCl)添加による苦味評点・好み評点の平均的な変化は認められなかった(いずれもp>0.3)。ただし無添加時に苦味を強く感じた参加者ほど、添加後の苦味低下幅が大きいという個人差が見られた。予備的

範囲: 層: 食品。実際の野菜(芽キャベツ・カリフラワー)を用いたヒト官能評価(実験1)。

芽キャベツとカリフラワーを対象に、食塩添加の有無で苦味・好みの報告値に平均的な変化はなかった(いずれもp>0.3)。個人差の分析では、無添加時に苦味を強く感じた参加者ほど食塩添加による苦味低下が大きく(R2=0.211)、無添加を嫌っていた参加者ほど食塩添加による嗜好上昇が大きかった(R2=0.243)。
限界: 全文原本は未入手。既存のev-w67a-vegetable-nacl-context-dependentと同一研究の同一結果を指し、対象を芽キャベツという食材項目に結びつけるために新規のevidence行として作成した。
出典: Sodium Chloride Suppresses Vegetable Bitterness Only When Plain Vegetables Are Perceived as Highly Bitter(Wilkie LM; Capaldi Phillips ED; Wadhera D, 2014)・抄録確認
データを表示ingredient-brussels-sprouts —has_perceived_bitterness_unchanged_by→ (上の主張の文)
claim: clm-w68a-brusselssprouts-nacl-unchanged-overall / type: sensory / 更新: 2026-09-06

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芽キャベツ(図鑑) / 主題ハブ 苦味受容体 / 主題ハブ TAS2R38 とアブラナ科の苦味/ 下処理帳の入口