化合物 / compound-limonin

リモニン

limonin

資料から確認できること

搾りたてネーブルオレンジ果汁のリモニン含量は貯蔵中に上昇し、一定の最大値に達した; 論文は遅発性苦味を、搾汁後の非苦味前駆体LARLからのリモニン生成として捉えている。 Zhang J, 2018

背景として、柑橘の遅発性苦味は非苦味前駆体 limonoate A-ring lactone(LARL)からリモニンへの変換により生じると述べる。 Zhang N, 2024

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リモニン →と関連する→ 苦味

実測値(3)

種別化合物対象条件出典
ヒト認知閾値リモニン1 mg/L蒸留水(酸・糖の共存で数倍上昇)Guadagni DG, 1973
含有濃度リモニンザボンの白皮0.2907 mg/g DW未処理Kao Nampungポメロアルベド(Table 3。)Jaroennon Pattamaporn, 2025
含有濃度リモニンザボンの白皮0.0776 mg/g DW0.7% β-CD+超音波処理(Table 3。)Jaroennon Pattamaporn, 2025

値は各出典の報告値そのまま(単位・条件を併記)。閾値・EC50はパネル・手法依存で、単一の真値ではありません。

感覚(2)

リモニン苦味と関連する確立

範囲: 該当する柑橘製品では多くの場合、遅発性の苦味寄与

注記: マトリクスと前駆体変換が経時的な知覚に影響する。

逐語: 「The gradual conversion of the non-bitter precursors to the bitter limonoids is known as the process of delayed bitterness.」。搾汁中には「the precursors NARL and LARL are converted to the bitter nomilin and limonin, respectively, under the acidic condition (pH < 6.5)」で、膜質の小胞が破れるとリモノイドD環ラクトン加水分解酵素により加速される。カンキツリモノイドは「the bitter aglycones and non-bitter glucosides」として存在し、リモノイドアグリコンは果実成熟中に一部がグルコシドへ変換される(リモノイドグルコシルトランスフェラーゼによる自然の脱苦味)。
限界: レビューであり数値的な閾値は示されていない。レビューはナリンギン(グレープフルーツ)とネオヘスペリジン(ダイダイ)を主要なフラバノン系苦味寄与成分として挙げ、リモニンを遅発性苦味の寄与成分としている。
出典: Citrus Taste Modification Potentials by Genetic Engineering(Li LJ; Tan WS; Li WJ; Zhu YB; Cheng YS; Ni H, 2019)・全文確認
リモニンの苦味閾値は蒸留水中で1 mg/lで、ショ糖とクエン酸の存在下では数倍に上昇した; リモニンの苦味抑制が最大となる(閾値が最大となる)最適pHは、モデル系でも天然オレンジ果汁でも3.8であり(最大弁別閾値6.5 mg/kg)、そのpHの両側では閾値が下がり苦味がより目立った。
限界: リモニン苦味のマトリックス依存性は定量しているが、遅発性の前駆体変換の速度論は扱っていない。抄録はOpenAlexから再構成(単一経路)。
出典: Effect of some citrus juice constituents on taste thresholds for limonin and naringin bitterness(Guadagni DG; Maier VP; Turnbaugh JG, 1973)・抄録確認
データを表示compound-limonin —is_associated_with→ sensation-bitter
claim: clm-citrus-limonin / type: sensory / 更新: 2026-08-30
リモニンの苦味認知閾値: 蒸留水中 1 mg/L。pH 3.8 のオレンジジュースにおける最大弁別閾値 6.5 mg/kg支持あり

範囲: 選抜パネル20〜27名。蒸留水・スクロース・クエン酸モデル系およびオレンジジュース

注記: スクロースとクエン酸は閾値を上げる。モデル系とジュースで抑制の最適は pH 3.8。後年の脱苦味文献はこの系譜からジュース値 6.5 ppm を引用している。

蒸留水中の閾値はリモニンで 1 mg/l、ナリンギンで 20 mg/l だった。オレンジジュース中のリモニンの最大弁別閾は 6.5 mg/kg で pH 3.8 のときに生じ、モデル系での最大値 11 mg/kg も pH 3.8 で生じた。
限界: 抄録のみで、パネル手続きの詳細や個人間のばらつきは読めない。
出典: Effect of some citrus juice constituents on taste thresholds for limonin and naringin bitterness(Guadagni DG; Maier VP; Turnbaugh JG, 1973)・抄録確認
文脈: オレンジ果汁中のリモニンの閾値はpHの影響を受け、pH 3.8で6.5 ppmであると述べる。
限界: Guadagni系譜の二次引用であり、独立した測定ではない。
データを表示compound-limonin —has_bitter_recognition_threshold→ "蒸留水中 1 mg/L。pH 3.8 のオレンジジュースにおける最大弁別閾値 6.5 mg/kg"
claim: clm-limonin-threshold / type: sensory / 更新: 2026-08-30

機構・受容体(2)

リモニンは次を通じて生成する: 搾汁後の柑橘ジュースにおける、非苦味前駆体 limonoate A-ring lactone(LARL)から苦味リモニンへの変換支持あり

範囲: 搾汁後の貯蔵中に遅発性苦味を生じる柑橘ジュース

注記: 1968年の前駆体一次論文(Maier and Beverly, src-maier-1968-limonin-precursor)は書誌的に確認済みだが読解不能。本 claim は変換を定量・再記述する後年の可読研究に依拠する。

搾りたてネーブルオレンジ果汁のリモニン含量は貯蔵中に上昇し、一定の最大値に達した; 論文は遅発性苦味を、搾汁後の非苦味前駆体LARLからのリモニン生成として捉えている。
限界: 単一の種なし品種; ヒト官能測定なし。
出典: Effects of Postharvest Time, Heat Treatment, pH and Filtration on the Limonin Content in Newhall Navel Orange (Citrus sinensis Osbeck cv. Newhall) Juice(Zhang J; Yang Z; Liang Y; Zhang L; Ling W; Guo C; Liang G; Luo G; Ye Q; Zhong B, 2018)・全文確認
背景として、柑橘の遅発性苦味は非苦味前駆体 limonoate A-ring lactone(LARL)からリモニンへの変換により生じると述べる。
限界: 抄録のみ。この記述は酵素研究の枠組み設定であり、新たな実証ではない。
出典: Purification and characterization of limonin D-ring lactone hydrolase from sweet orange (Citrus sinensis (L.) Osbeck) seeds(Zhang N; Xu Y; Jia X; Li X; Ren J; Pan S; Fan G; Yang J, 2024)・抄録確認
データを表示compound-limonin —is_produced_through→ "搾汁後の柑橘ジュースにおける、非苦味前駆体 limonoate A-ring lactone(LARL)から苦味リモニンへの変換"
claim: clm-limonin-delayed-formation / type: mechanism / 更新: 2026-08-30
リモニンの提案されている機構: LARL の酸促進ラクトン化 対 リモニン D 環ラクトン加水分解酵素(LDLH)触媒による変換係争中

範囲: 柑橘ジュースにおける搾汁後のリモニン生成。種なし Newhall ネーブルオレンジジュースの速度論的証拠 対 種ありスイートオレンジ種子から精製した酵素

注記: Zhang 2018 は反応を酸促進と結論し、種なしジュースでは酵素の関与をおそらく排除。Zhang 2024 は LDLH 触媒を遅発性苦味の生成源と位置づける。種子の有無が両者を整合させうるが、ここで読んだソースに明示的な記述はない。

著者らは、ネーブルオレンジ果汁における LARL からのリモニン生成は 'should be an acid-promoted reaction which was accelerated by the addition of acid and heat treatment' と想定しており、リモノイド D 環ラクトン加水分解酵素の関与をおそらく除外している。同酵素の活性は柑橘の種子でのみ報告されており、Newhall 果実は通常無核であると著者らは指摘している。
限界: 酵素の除外は反応速度論と種子局在の酵素報告からの推論であり、果汁中での直接的な酵素アッセイではない。
出典: Effects of Postharvest Time, Heat Treatment, pH and Filtration on the Limonin Content in Newhall Navel Orange (Citrus sinensis Osbeck cv. Newhall) Juice(Zhang J; Yang Z; Liang Y; Zhang L; Ling W; Guo C; Liang G; Luo G; Ye Q; Zhong B, 2018)・全文確認
反証: 遅発性苦味を、LARLからリモニンへの変換が「under the catalysis of limonin D-ring lactone hydrolase (LDLH)」により生じるものと捉え、pH・熱に安定なLDLH(活性pH 3〜9、50 Cで120分安定)をスイートオレンジ種子から精製している。
限界: 抄録のみ; 酵素は種子由来のため、この不一致は種なし果汁には当てはまらない可能性がある。ここで読んだどちらの論文もこの点を解決していない。
出典: Purification and characterization of limonin D-ring lactone hydrolase from sweet orange (Citrus sinensis (L.) Osbeck) seeds(Zhang N; Xu Y; Jia X; Li X; Ren J; Pan S; Fan G; Yang J, 2024)・抄録確認
データを表示compound-limonin —has_currently_proposed_mechanisms→ "LARL の酸促進ラクトン化 対 リモニン D 環ラクトン加水分解酵素(LDLH)触媒による変換"
claim: clm-limonin-conversion-driver / type: mechanism / 更新: 2026-08-30

加工・調理でどう変わる(1)

リモニンの果汁中含量に影響する要因: 果実の収穫後貯蔵期間(ジュース中最大値は 0〜45 日でおよそ 24.24 から 1.04 mg/L へ)、加熱処理、pH、ろ過支持あり

範囲: 搾汁後に貯蔵した Newhall ネーブルオレンジジュース。3回の収穫バッチ

注記: 加熱と酸性化はリモニン生成を加速するだけで最大定常値を変えなかった。ろ過と果実の長期貯蔵は最大値を下げた。

リモニンの maximum constant value(MCV)は収穫後の経過とともに低下した(収穫後 0、9、25、45 日に搾汁した果実でおよそ 24.24、6.68、4.15、1.04 mg/L)。加熱処理と酸性化はリモニン生成を速めるだけで MCV を変えなかった。濾過ジュースはリモニンが低かった(1.15 対 1.30 mg/L)。
限界: 単一品種・単一産地。mg/L 値は化学含量であり、官能パネルとの連結はない。
出典: Effects of Postharvest Time, Heat Treatment, pH and Filtration on the Limonin Content in Newhall Navel Orange (Citrus sinensis Osbeck cv. Newhall) Juice(Zhang J; Yang Z; Liang Y; Zhang L; Ling W; Guo C; Liang G; Luo G; Ye Q; Zhong B, 2018)・全文確認
データを表示compound-limonin —has_juice_content_affected_by→ "果実の収穫後貯蔵期間(ジュース中最大値は 0〜45 日でおよそ 24.24 から 1.04 mg/L へ)、加熱処理、pH、ろ過"
claim: clm-limonin-mcv-processing / type: processing / 更新: 2026-08-30

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